谷口 勇一
(大分大学教育学部 教授)
このたび、理事長に就任致しました大分大学教育学部の谷口勇一と申します。初代会長(理事長)である森 照明先生(脳外科医)、2代目理事長稲垣 敦先生(大分県立看護科学大学教授・体育学)、3代目理事長大場俊二先生(整形外科医)の後を引き継ぐ形で、4代目の理事長ということに相成ります。私の専門学問分野は、スポーツ社会学であります。大分県をはじめとした「社会」は、スポーツに対し多大なる期待を寄せ始めて久しい状態です。そのような中、生活文化であるスポーツはいかなる貢献が可能となるのか、そしてまた、文化である以上、社会から向けられる期待に従うあまりに、スポーツが本来持ち得ているはずの大切な文化的要素――プレイ(遊び)を中核とした誰もが親しむことができるエンジョイ性と魅力に溢れてやまないアスリートたちのパフォーマンスの向上(競技性)との両立をどう保持すべきなのか、そこらあたりに私が理事長を務めさせていただくにあたっての役割があると自覚しているところであります。
本学会は、スポーツに関する知識と技術の研鑽を積み、会員相互の情報交換を通じて、大分県における健全な青少年の育成とスポーツの人材育成を図るとともに、県民の体力向上、健康増進、スポーツ文化の醸成に寄与することを目的として、平成22(2010)年3月28日に設立され、かれこれ13年を経過した現在(令和5(2023)年末の時点)では、会員数約300名を抱えております。「県単位」の学会としては見事な会員数だと思っています。
本学会の魅力は、他の「体育」「スポーツ」を称する学会とは少々趣きが異なり、その会員構成の多様性に見出すことができます。初代ならびに3代目の理事長(初代は会長)は、医師であることからもわかるとおり、会員には医師をはじめ、歯科医、看護師、理学療法士、作業療法士、薬剤師といった医療関係者とともに、保育士、幼稚園教諭、小学校教諭、中学校・高等学校の保健体育教師、大学の体育・スポーツ関係者、行政関係者等々、さらには、スポーツに関心を有する「県民」もまた会員として構成されています。そうなのです。本学会は、スポーツに関心を有する者であれば誰でも会員になることができるわけであり、その会員相互の活発な意見交換の中から、本県のスポーツのゆくえ――スポーツ振興・推進の方向性についての意見を発信していく役割を担おうとしているわけです。手前味噌になりますが、大変、素敵な学会活動であると思えてなりません。
本学会では、年1回の「フォーラム」(概ね6月に開催)、「学術大会」(概ね12月に開催)を定期実施しています。会員でなくとも参加可能です。また、学会誌「スポーツおおいた」も年に1回発行しています。これについてもHPで自由に閲覧が可能です。
多くの皆様に本学会活動への関心を抱いていただき、「スポーツを愛する」仲間になっていただければと願うところです。スポーツを通じて、素敵な大分県を創造してまいりましょう。県外の方でも会員になっていただくことは可能です。お待ち致しております!